賃貸でシャワーホース・ヘッドは勝手に交換可能?交換できないタイプも紹介
この記事では、賃貸でシャワーホース・ヘッドを勝手に交換してよいのかをまとめています。
シャワーホース・ヘッドのどちらも、節水・経年劣化による性能低下の観点から交換した方がよい場面もあります。
しかし結論としては、賃貸の設備を勝手に交換することは不可としていることが多いです。
記事を読むことで、賃貸における交換の是非や自力交換時の作業手順、交換できないタイプなどが分かります。
ホース・ヘッドの交換を検討中の方は、記事を参考にしてください。
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この記事の目次
シャワーホースを勝手に交換するのはおすすめしない
賃貸物件でシャワーホースを勝手に交換するのは、おすすめできません。
賃貸物件には管理責任や原状回復義務などさまざまな問題があり、独断での交換はトラブルを招きやすいからです。
勝手な交換をおすすめしない主な理由を、以下で紹介します。
賃貸設備の管理責任は原則大家・管理会社にある
賃貸設備の管理責任は、原則大家・管理会社にあります。貸主側の資産として、設備の不具合などは貸主負担で修理が行われます。
そのため、正しい方法で利用する中で水漏れなどのトラブルが起きた場合は、大家・管理会社が費用を負担して修理するため住民が交換する必要はありません。
故意に壊してしまったなど、住民に過失がある場合は一部費用の負担が必要なケースもありますが、勝手な交換はさまざまなトラブルを引き起こします。
交換によるトラブル時は修繕費自腹のおそれもある
自身が勝手にシャワーホースを交換した結果、水漏れや水栓故障などのトラブルを招いた場合、かかる修繕費がすべて自腹になるおそれもあります。
水栓の修理はもちろん、水漏れによる周辺の床・壁の張り替え、階下への損害賠償など思わぬ修繕費がかかることもあるので注意してください。
退去時に原状回復義務が果たせないケースも
賃貸物件の借主側は、退去時に部屋を元の状態にして返す「原状回復義務」があります。
シャワーホースの無断交換はこの義務に違反したとみなされて、違約金を支払わなければならないケースもあるので気をつけましょう。
シャワーヘッドは自力交換が認められるケースが多い
シャワーホースに比べて、シャワーヘッドは自力交換が認められるケースは多いです。
シャワーヘッドは製品によって水圧や刺激の質が異なるため、人によって肌に合わないことがあります。
このような場合は生活に支障が出る問題のため、大家・管理会社に相談することで交換を認めてもらえます。
事前の相談は必要ですが、シャワーヘッドは自身で交換しやすい点は覚えておいてください。
賃貸でシャワーホースを交換したい場合
賃貸でシャワーホースを交換したい場合は、以下の方法で進めてください。
大家・管理会社に連絡する
まずはじめに、大家・管理会社へ連絡を行いましょう。
シャワーホースを交換したい旨とその理由を伝えて、作業の許可をもらいましょう。
このとき、経年劣化や住民の過失がない故障によって交換せざるを得ないと判断された場合は、大家・管理会社が水道修理業者を手配して対応にあたってもらえます。
費用や手間を考えると業者依頼の方がお得なので、貸主側の対応になるかどうかの確認は重要です。
自力作業が認められたら適切な方法で交換する
大家・管理会社に連絡のうえで自力作業が認められたら、適切な方法で交換作業をはじめてください。
元々のヘッド・ホース、水栓の接合部などを壊さないように注意が必要です。
シャワーヘッド・ホースを交換できないタイプ
シャワーヘッド・ホースの中には、自力交換ができないタイプもあります。
無闇な取り外し・取り付けは故障を招くため、以下に当てはまるタイプの場合は交換作業自体を行わないでください。
ホース一体型タイプ
一部の製品は、ヘッドとホースがあらかじめ一体型で製造されており、接合部が分離できない仕様になっています。
この場合、ヘッドとホースを外せないので、ヘッドを交換したい場合はホースごとの交換が必要です。
基本的に、ホースとヘッドの接続部表面が滑らかで、工具を引っ掛けられる箇所が見当たらないものが一体型タイプと考えておきましょう。
また、ホースと水栓本体の接合部にネジがない場合は、ホースを取り外すこともできません。
DIYでできる範囲を超えているため、専門的な技術を持つ業者による対応が必要です。
特殊金具使用・専用規格のタイプ
交換に特殊金具を使用したり、専用規格のタイプは、それぞれ合うものを用意できなければヘッド・ホースを交換できません。
たとえば、国内主要メーカーのヘッド・ホースに使われるネジのサイズ規格は「G1/2」が一般的です。
このG1/2規格であれば他メーカーのヘッド・ホースもそのまま交換可能ですが、以下のようなメーカーでは規格が異なります。
- ガスター
- KVK
- MYM
上記メーカーは、専用アダプターを揃えることで交換が可能になります。
製品購入時にセットで付いてくる場合もありますが、別途購入が必要なケースもあるため、使用する場合はECサイトやホームセンター等で入手しましょう。
サーモスタット付き一体型水栓の特殊構造タイプ
サーモスタット付き一体型水栓とは、設定温度をほぼ一定に保って使用できる水栓のことを指します。
この水栓は温度の微調整を行うために、温度に応じて伸縮するバルブ・バネなどが内蔵されています。
これら部品の伸縮具合などは、純正のホース・ヘッド利用時に安定稼働する想定で作られているので、異なる製品に交換すると故障リスクが高まってしまうのです。
そのため、特殊構造の水栓はヘッド・ホースを自力で交換するのが非推奨となっています。
交換を余儀なくされる場合は、水道修理業者への依頼が必要です。
設備仕様が特殊な物件の場合
設備仕様が特殊な物件では、ヘッド・ホースの自力交換がそもそも認められないケースも多いです。
たとえばUR賃貸の場合、設備仕様が統一されている関係上、設備部品の交換ルールが明確でDIY禁止のケースも多いです。
またレオパレスの場合、専用規格の水栓が使われる物件もあり、この場合はヘッド・ホースを容易に交換できません。
住んでいる物件の設備仕様も事前チェックのうえで、交換作業には取り掛かりましょう。
シャワーホース・ヘッドを自力で交換する方法
シャワーホース・ヘッドを自力で交換するおおまかな手順は、以下の通りです。
- 止水栓を閉める
- 古いシャワーホース・ヘッドを取り外す
- 新しいシャワーホース・ヘッドを取り付ける
- 動作・水漏れ有無を確認する
作業前には必ず止水栓を閉めて、水漏れなどのトラブルを予防します。
古いホース・ヘッドは部品本体や接合部が経年劣化のおそれもあるため、慎重に取り外してください。
新しいものを取り付けた後は、必ず動作・水漏れ有無を確認しましょう。
シャワーヘッドやホースを自分で交換する手順は以下の記事で詳細を確認してみてください。
賃貸でシャワーホース・ヘッドを交換する際の注意点
賃貸でシャワーホース・ヘッドを交換する際は、いくつか注意点があります。
注意点を把握したうえで作業しなければ、シャワーの故障や余計な追加費用の発生にもつながります。
以下の点を意識して、落ち着いて交換作業を進めてください。
交換後のホース・ヘッドは保管しておく
ホース・ヘッドの交換後、元々取り付けられていた製品は必ず保管してください。
賃貸物件の退去時、借主側には原状回復の義務があります。
そのため、交換したホース・ヘッドは元の状態に戻さなければなりません。
もし古い部品に戻さず退去した場合、修理費用を請求される可能性があります。
ホース・ヘッド本体はもちろん、接合部品なども取り外した後は無くさないように管理してください。
素材によっては水気によって錆が発生するため、しっかりと乾燥させてから保管しましょう。
金具や配管を傷つけない
交換作業時は水栓本体の金具や配管を触ることにもなりますが、工具などを利用して傷つけないように注意が必要です。
こちらも原状回復義務にもとづいて、故障・破損があると判断された場合には、貸主側から修繕費を請求されるおそれがあります。
ヘッドやホースの外し方、工具の使い方は必ず適切な方法を把握して、落ち着いて作業してください。
ネジの規格やアダプタの有無などを確認する
ヘッド・ホースの交換時は、必ずネジの規格やアダプタの有無などを確認してください。
とくに異なるメーカーや代替品を取り付ける場合などは、接続アダプタを新たに用意しなければならないケースも多いです。
たとえば、ガスター・KVKなどのメーカーのシャワーヘッドを交換する場合、専用のアダプタが必要になります。
アダプタが必要な箇所をアダプタなしで取り付けると、ヘッドやホースを正しく固定できなかったり、接合部の破損を招きます。
ヘッド・ホース、そして水栓本体を事前によく確認して、正しく取り付けるための部品は揃えましょう。
節水タイプは給湯器の誤作動リスクを高める場合も
節水タイプのヘッド・ホースに交換すると、給湯器の誤作動リスクを高める場合もあるので要注意です。
たとえば、ガス給湯器は配管内の水を温めることでお湯を作る仕組みですが、流れる水の量が少ない場合は十分にお湯を生成できないおそれがあります。
給湯器が最低限に求める水圧・水量を確保できず、お湯が生成できない・出ないといったトラブルが起こりうるのです。
お湯が出にくい状態は生活に支障をきたすことはもちろん、給湯器が故障する可能性もあるため、相性が悪ければ他の製品に切り替えましょう。
不安なときは、水道修理業者に依頼することをおすすめします。
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シャワーホースの交換を検討すべきタイミング
シャワーヘッドに比べて、ホースは交換タイミングが難しい部品です。
交換を検討すべきタイミングを押さえておきたい方は、以下を目安にしておきましょう。
- 耐用年数が過ぎた時
- ホース本体・接合部から水漏れした時
- 経年劣化で利用に支障が出た時
シャワーホースの耐用年数は、一般的に5年〜10年です。
使用頻度や使い方によっても劣化具合は異なりますが、接合部からの水漏れや水圧低下など、利用に支障が出る前に交換するのがもっとも安全です。
すでにトラブルが起きている場合は、急に利用できなくなる事態を避けるためにも早めに交換を進めてください。
賃貸におけるシャワーホース・ヘッド交換は慎重に
賃貸におけるシャワーホース・ヘッドの交換は、費用面のトラブルを引き起こしやすいため、事前確認のうえで慎重な作業が求められます。
自身で実施する場合には大家や管理会社へ必ず連絡して、是非を調べてからの作業が必須です。
持ち家や分譲マンションの専有部分では、シャワーなどの設備の管理責任が住民自身にあるため、必要あれば業者を呼んで対処してもらいましょう。
自分で交換する作業に不安があるときやシャワーまわりのトラブルが起きたときは「水廻り修理サポートセンター」に相談することも検討してみてください。
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賃貸のシャワーヘッド・ホース交換に関するよくある質問
- 賃貸で節水や美容目的の高機能ヘッドに替えたい場合、費用負担はどうなりますか?
- 夜間にホースが破裂して水漏れしたとき、連絡と応急処置はどうすべきですか?
- サーモスタット水栓で手元止水ボタン付きヘッドを使うのは危険ですか?
- 交換を許可された場合、どんな条件を守ればトラブルを避けられますか?
- 退去前に元へ戻すとき、古いホースやパッキンが劣化していたらどうしますか?








