賃貸のトイレ漏水の対処法!水漏れ修理費用の負担は誰がする?

2023/12/04

2024/09/13

本記事では賃貸住宅で使用しているトイレから水漏れが発生した場合の対処法や、修理にかかる費用などについて解説しています。

賃貸にお住まいの場合、漏水が発覚しても勝手に修理ができない場合があるため注意が必要です。

また修理費用をだれが負担するのかという点も気になるところかと思いますので、あわせて解説していきます。

こちらをチェックすれば、賃貸のトイレで漏水が発生しても慌てず落ち着いて対処できるようになります。

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賃貸住宅のトイレで漏水が発生したときの対応と流れ

賃貸住宅のトイレで漏水が発生したときの対応と流れ

賃貸住宅のトイレで漏水が発生した場合、自己判断でなんでも進めてしまうのは危険です。

後々のトラブルを防ぐためにも、適切な流れや手順を踏んで対応することがとても重要になります。

どのような流れで対応すべきか、わかりやすく解説します。

 

止水栓を閉めて水漏れを止める

まずはトイレの止水栓を閉め、それ以上水漏れ被害が広がらないよう対処します。

止水栓はトイレの床や壁面にあることが多いです。

止水栓を閉めれば、トイレのみ水の供給を止めることが可能です。

ただし古い賃貸住宅などの場合、トイレの外や玄関ボックスの中に止水栓が設置されている場合もあります。

この場合、トイレ以外の水も供給されなくなってしまうため注意が必要です。

温水便座やシャワートイレを使用している場合は、漏電防止のためにコンセントを抜いておきましょう。

床が濡れたままの状態にしておくと、染み込んでシミができたり床板がたわんでしまうこともあります。

しっかりと床を拭き、いらないバスタオルなどをひいておくか、よく乾燥するよう換気をして湿気を取り除いておきましょう。

 

賃貸契約書を確認する

賃貸契約書をすぐに確認できる状況であれば、賃貸契約書をチェックします。

賃貸契約書にはトイレの水漏れなどトラブルが発生した場合の対応や、費用の負担などについて取り決め事項が記載されていることも多いです。

またトイレの漏水トラブルなどが発生した場合の連絡先なども、賃貸契約書もしくは契約時に渡された書類等に記載があるはずです。

 

管理会社または大家に連絡をする

賃貸のトイレの修理に関しては、いきなり自己判断で行うことや、業者に依頼することはおすすめできません。

まずは管理会社または大家に、自室のトイレから水が漏れていることを伝えましょう。

漏水箇所や状況次第で、誰がどのような費用を負担するのかが変わる場合があります。

連絡の際は状況が正しく伝わるよう情報整理をしたうえで、「いつから水が漏れているのか」「トイレのどの部分から発生している(と思われる)のか」など、できるだけ状況を詳細に伝えることが大切です。

階下への被害が予想される場合には、できれば管理会社や大家などから連絡を入れてもらうようにしましょう。

 

管理会社や大家の指示で修理を行う

トイレの漏水状況を説明したうえで、今後どのような行動をとるべきか指示を仰ぐのがベストです。

トイレつまりとは違い、水漏れトラブルの場合は自力でできることに限りがあります。

賃貸住宅のトイレは、管理会社または大家が処理・管理する設備であり、入居者はそれを借りて使用しているだけにすぎません。

勝手に修理をして壊してしまえば、新たなトラブルへと発展しかねないのです。

こうしたトラブルを招かないためにも、誰がどこの業者に依頼するのかなど管理会社や大家と相談の上、決定することが重要です。

多くのケースでは、管理会社や大家が提携している業者などに、依頼してくれる流れが一般的となっています。

 

賃貸トイレの漏水修理費用はだれが負担する?

賃貸トイレの漏水修理費用はだれが負担する?

トイレの水漏れ修理では、多くの場合プロの水道修理業者を依頼して修繕してもらう流れとなるのが一般的です。

それはともかく、最も気になるのは「誰がその修理費用を負担するのか」といった問題ではないでしょうか。

トイレの水漏れ修理などにまつわる費用負担について解説します。

 

基本的には「賃貸人(大家)」が修理費用を支払う

民法606条には「賃貸人の修繕義務」について以下のように定められています。

(賃貸人による修繕等)
1.賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。
2.賃貸人が賃貸物の保存に必要な行為をしようとするときは、賃借人は、これを拒むことができない。

賃貸人とはその賃貸の設備等を管理する、大家などのことを指します。(場合によっては管理会社の場合もあります。)

大家には賃貸のトイレなどの設備を適切に修繕する義務があるため、その不具合による修理費用などは貸主が負うこととなるのです。

通常通り使用しているなかで、ある日突然トイレから水漏れが発生した場合は、その修繕費用は貸主(大家や管理会社)が負担することになります。

 

水漏れの原因が借主にある場合は「借主」が負担

ただし条文に記載されている通り、「賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったとき」に関しては、大家に修繕する義務や費用負担の義務はありません。

ようは、借りている入居者が漏水の原因をつくった場合の修理費などは自己負担となるというわけです。

たとえば以下のようなトイレの漏水事例がこれに該当します。

  • 節水目的でタンク内にペットボトルを入れ、タンク内を破損させてしまったことによる漏水
  • 入居者自身が設置したシャワートイレの故障による水漏れトラブル
  • 経年劣化以外の理由で便器が破損したことによるトイレの漏水

このような場合の修理費用は、借主(入居者)の負担です。

また自身で水道修理業者を手配するよう、管理会社などから言われる場合もあります。

 

特約がある場合は例外対応になることも

賃貸契約を交わす際、個々のケースに応じて「修繕義務免除特約」などが取り決められている場合もあります。

たとえば老朽化の激しい賃貸住宅などの場合には、賃貸人が修繕義務を負わない範囲や事項などを個別に設けるケースもあるのです。

もしもトイレの水漏れなどについて「修繕義務免除特約」に記載がある場合には、本来貸主負担となる修繕でも修繕してもらえない場合もあるため注意が必要です。

とはいえ、状況に応じて対応が異なる場合もありますので、まずは管理会社や大家に確認することが大切です。

 

階下へ被害が発生した場合の修繕費の負担は?

入居している部屋のトイレの水があふれて階下へと浸水してしまい、下の部屋の家財などが水濡れ被害を起こすケースもあります。

このような場合も、基本的な考え方は同じです。

入居者に非のない漏水については、修理費用の負担時と同じ考え方で、管理会社がその負担を負うことになります。

入居者の不注意などがもとで下の階に水漏れ被害を起こしてしまった場合には、賃貸マンションの床やクロスの修繕から、階下の部屋のかたの家財に対する補償などを、入居者自身が負担することとなります。

なお火災保険(個人賠償責任特約)に加入している場合、自室の床や壁は補償されても、階下の戸室や家財に対しては補償の対象に含まれていないため注意が必要です。

 

賃貸トイレの漏水を管理会社や大家で対応してもらえない場合

賃貸トイレの漏水を管理会社や大家で対応してもらえない場合

借主に非がないトイレの漏水は、基本的に管理会社や大家にて修繕・修理の依頼を行うのが一般的です。

しかし管理会社から業者への連絡がうまくいかないなど、スムーズに修理作業までたどり着けない場合もあります。

その間、トイレが使えない状況が続くため、住んでいる人にとっては非常に困ってしまう事態となります。

あまりにも待たされるような場合には、管理会社や大家に一言断りを入れたうえで、自身で水道修理業者を手配する方法もあります。

水道業者に伝えれば、請求書などを発行してもらえるため、後日管理会社や大家から修理費用を支払ってもらうようにすることが可能です。

管理会社や大家にも、後日請求書を渡す旨を伝えておけば、その後の対応などもスムーズになります。

なかにはトイレの水漏れ修理時に、大家立ち合いでの作業を希望される場合もあります。

トラブルなどにつながらないよう、しっかりと打ち合わせや相談をしたうえで、対応を進めることが大切です。

 

賃貸トイレの水漏れ修理費用相場

賃貸トイレの水漏れ修理費用相場を紹介

大家などにトイレの水漏れ修理を自身で手配するよう伝えられた場合は、速やかに水道修理業者に依頼をする必要があります。

とはいえ気になるのは、トイレの水漏れ修理費用ではないでしょうか?

業者選びの際は、対応できる修理内容のほか、提示される修理費用が適正か、相場から大きく離れていないかなどが重要です。

以下は、トイレの水漏れ修理を依頼した場合の、修理費用の相場です。

修理内容によって費用は異なりますので、状況と照らし合わせながらご確認ください。

 

トイレの漏水修理

賃貸トイレで水漏れが発生した場合の、修理費用の相場です。

漏水修理内容 修理費用相場
パッキン交換・調整作業 5,000円~15,000円
止水栓交換 10,000円~25,000円
トイレタンク内部品交換 8,000円〜15,000円
トイレタンクの脱着・部品交換 15,000円〜30,000円
ウォシュレット修理・部品交換 15,000円〜25,000円
洋式便器交換 25,000円~50,000円

多くの場合、パッキンの劣化やナットのゆるみによる水漏れが原因となりますが、トイレタンク内の部品の破損によっておこる場合もあります。

部品やタンク本体、便器本体の交換が必要となる場合には、上記修理費用に加えて部品代や本体代などが別途必要になります。

 

水道修理業者の諸経費相場

また、水道修理業者を依頼する際には、修理代や部品代のほか、各種諸経費が発生する場合もあります。

必ずしもかかる費用というわけではなく、業者によって対応はさまざまです。

諸経費 料金相場
基本料金 2,000円~4,000円
出張費 無料~4,000円
見積もり費用 無料~3,000円
時間外料金 3,000円~10,000円
作業料金 2,000円〜5,000円
処分費
※部品交換の場合
3,000円〜10,000円

お見積りの際は、修理費用だけでなく諸経費も含めていくらくらいになるのか、明細なども含めて提示してもらうようにしましょう。

 

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