水道管の凍結は水抜きで回避!正しい実施手順・注意点をまとめて紹介

2025/10/08

2025/10/09

この記事では、水道管凍結の予防に大切な「水抜き」についてまとめています。気温が低いと凍結のおそれがある水道管ですが、水抜きを実施することでそのリスクを回避可能です。

記事を読むことで、水抜きの正しい実施方法、注意点などを把握できます

基本的な水抜き方法から、トイレ・洗濯機など栓を使わないタイプの水抜き方法も紹介します。

家庭の水道管凍結を予防したい方は参考にしてください。

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この記事の目次

水道管の凍結防止に効果的な「水抜き」とは

水道管の凍結防止に効果的な「水抜き」とは

水抜きとは、水道管の内部に残る水をすべて抜いて、空の状態にする作業のことを指します。

一般的に水道管は、地中の土が凍る深さである「凍結深度」以下の場所に埋設されており、この深さまで内部の水を無くすことができれば凍結を防止できます。

内部に水を残した状態で凍結が始まると、氷への状態変化時に体積が増えて水道管が破裂するリスクがあるのです。

水抜きはそのリスクを大幅に軽減できる効果的な方法であり、実施は容易かつ電気代も必要がないため、凍結防止策としておすすめされています。

水抜きが必要な気温は何度から?

水抜きが必要な気温は何度から?

水抜きが必要な気温は、氷点下4℃以下を目安にしてください。

天気予報で最低気温を確認しておき、氷点下4℃以下になるようであれば、事前の水抜きを進めておきましょう。

また、気温の基準はあくまでも氷点下4℃ですが、水道管凍結は以下の状況でもリスクがあります。

  • 真冬日(0℃以下)が続くとき
  • 冷え込む時期で長期間水道を使わないとき
  • 日当たりが悪く、冷たい風が当たりやすい場所にあるとき

このような状況では、氷点下4℃以下でなくても水道管凍結には注意しなければなりません。水抜きや保温材を巻くなど、余裕を持って予防策をとっておきましょう。

水抜きの実施方法

水抜きの実施方法

家庭にある水道管の水抜きは、主に以下の方法で進めるのが一般的です。

  1. 水抜き栓がどこにあるか確認する
  2. 蛇口を開きながら水抜き栓を閉める
  3. 水が出なくなったことを確認したら蛇口を閉める

各手順の詳細を解説します。

1.水抜き栓がどこにあるか確認する

水抜きを実施するにあたって、まずは水抜き栓がどこにあるかを確認しましょう。

水道管凍結リスクのある寒冷地では、凍結防止用の水抜き栓が取り付けられています

元栓とは異なり、家の水道全体ではなく特定箇所の水道を制御できるのが特徴です。地域や建物の構造によっても異なりますが、水抜き栓があるのは主に以下のような場所です。

  • 水道メーターボックスの中
  • 各水まわり設備の周辺
  • 給湯器周辺
  • トイレの場合、便器の後ろや給水管の根元

水抜き栓は設備ごとに1つずつ設置されるタイプから、すべての水抜き栓が1箇所にまとめられているタイプまでさまざまです。

戸建ての場合は、設備ごとに設置されるケースが多いので、一度設置の有無や場所を確認してみましょう。

アパート・マンション等で水抜き栓の位置が分からない場合は、管理会社へ問い合わせてください。

2.蛇口を開きながら水抜き栓を閉める

水抜き栓の場所を把握したら、水抜きを実施する水道管の蛇口を開きながら水抜き栓を閉めてください。

水抜き栓を閉めるだけでは、内部に残った水は排出されずに凍結するリスクがあります。

蛇口を開けて空気を入れておくことで、水抜き栓を閉めた状態でも残った水が流れていき、水道管内部を空にできます。

水抜き栓はハンドル・レバーを操作する手動式や、ボタンを押す電動式などいくつか種類が分かれているため、場所と合わせて把握しておきましょう。

3.水が出なくなったことを確認したら蛇口を閉める

2の手順を実施してしばらくすると、内部の水が排水されて水抜き作業は完了します。

作業完了を判断するためには、以下のような手段をとりましょう。

  • 蛇口を開けた状態で、水が出ていないかを確認する
  • 蛇口を開けた状態で、水道メーターが回っていないかを確認する
  • 蛇口に手を当て、吸い込まれるような感覚(負圧)がないかを確認する

上記の方法で水が出ていないことを確認できれば、水抜き作業は完了です。

トイレの水抜き方法

トイレの水抜き方法

トイレでは、トイレタンク・温水洗浄便座をそれぞれ水抜きする必要があります。

トイレの水抜き方法は、以下の手順で進めてください。

  1. 止水栓を閉める
  2. トイレタンク内の水を抜く
  3. 温水洗浄便座の水を抜く

各手順の詳細を解説します。

1.止水栓を閉める

トイレの水抜き作業は、必ず止水栓を閉めてから進めてください。止水栓を閉めて作業をしなければ、水抜きができないだけでなく、水が逆流するなどのリスクもあるので注意しましょう。

止水栓はトイレタンクにつながる給水管の根元に取り付けられており、床・壁に設置されています。手で回せるハンドルタイプもありますが、溝にマイナスドライバーを挿して回すタイプも多いです。

いずれも時計回りに回して、完全に閉めておきましょう。

この時に回した回数を覚えておき、作業後は反時計回りに同じ回数を回すことで、元の水量に戻しやすくなります。

2.トイレタンク内の水を抜く

止水栓を閉めた後は、トイレタンクの水抜きを実施します。

トイレの利用後に水を流すのと同じ要領で、レバーハンドルを引いて水を流していきましょう。

止水栓を閉めているとタンク内に水が補充されないため、何度かレバーを引くことでタンクを空にできます。タンクから水が流れなくなると、タンクの水抜きは完了です。

3.温水洗浄便座の水を抜く

温水洗浄便座付きのトイレは、タンクと合わせて温水洗浄便座の水抜きも必要です。

止水栓が閉まっていることを確認したら、各製品に備わるノズル掃除モード等を起動して、内部の水を抜いていきます

詳細な水抜き方法は製品によっても異なるため、各製品の取り扱い説明書を確認しつつ、作業を実施してください。

封水は不凍液で凍結を予防する

排水口部分に溜まっている封水も凍結リスクはありますが、封水を抜いてしまうと排水管から悪臭・害虫が広がってしまいます。

そのため、封水には不凍液を入れて凍結を予防する対策が効果的です。

不凍液は水よりも凝固点が低い液体のため、封水に混ぜることで凍結リスクも大幅に軽減できます。

不凍液は原液と水の希釈配分によって凍結防止の温度も変わるので、天気予報で予想最低気温をチェックしつつ、最適な配分で使用しましょう。

車用の製品も販売されていますが、成分上トイレには利用できないもののため、必ずトイレ用を準備してください。

洗濯機の水抜き方法

洗濯機の水抜き方法

洗濯機は縦型やドラム型など種類が分かれていますが、いずれも手順を把握すれば手軽に水抜きを実施できます。洗濯機の水抜き方法は、以下の手順で進めてください。

  1. 給水ホースの水を抜く
  2. 洗濯槽内の水を抜く
  3. 排水ホースの水を抜く

作業を始める前に、周囲に水が漏れても問題ないように、洗濯機付近の片付けは実施しておきましょう。

各手順の詳細を解説します。

1.給水ホースの水を抜く

まずは、給水ホースの水抜きを実施します。

洗濯槽を空にした状態で蛇口を閉めて、洗濯機の電源を入れてください。

その後、通常コースで数分運転させると、給水ホース内の水が洗濯槽へ流れていきます

しばらく待つと水が流れなくなり、給水ホースの水抜きは完了です。

2.洗濯槽内の水を抜く

給水ホースの次は、洗濯槽内の水抜きを行ってください。

今度は脱水モードで数分運転させて、内部に残る水分をすべて飛ばします。脱水後は洗濯槽内の水気をタオルで拭き取って、水抜きは完了です。

また、ドラム式洗濯機の場合はこのタイミングで排水フィルターの水抜きも実施しましょう。

脱水後にフィルターを緩めて取り外し、溢れる水を容器で受けつつ出し切ってください

取り外したフィルターは洗って水気を拭いておき、水が出なくなったら再度取り付けて作業は完了です。

3.排水ホースの水を抜く

最後に排水ホースの水を抜いていきます。排水ホースの水は、ホースを排水口から外すことで自然を抜けていきます。

ただし、洗濯機と排水口の高さがほぼ同じ場合は水が抜けにくいので、洗濯機を少し傾けながら水を流していきましょう。

排水口から外す時は水が溢れやすいので、周囲を濡らさないように注意してください。

ホース内に残っている水をすべて流したら洗濯機の水抜きは完了です。

排水ホースから水がスムーズに抜けない場合は、ブラシ等を使ってホースを清掃したり、フィルターについたゴミなどを除去しましょう。

作業時、電源プラグやアース線が濡れると感電・故障のリスクもあるため、細心の注意を払ってください。

給湯器の水抜き方法

給湯器の水抜き方法

給湯器は屋外に設置されていることが多く、冷え込みの影響を受けやすい設備です。

特に外気温が氷点下になると、内部や配管に残った水が凍結して故障や水漏れを起こすおそれがあります。

以下の手順で正しく水抜きを行えば、凍結や破損を防ぎ、冬でも安心して使用できます。

  1. 給湯器の電源を切る
  2. 水抜き栓を閉める
  3. 湯抜き栓を開ける
  4. 室内側の蛇口を開ける
  5. 水が完全に出なくなったら湯抜き栓を閉める

それぞれ詳細を解説します。

1. 給湯器の電源を切る

給湯器のリモコンにある運転スイッチをオフにし、電源を切ります。

ブレーカーや電源プラグを抜く必要はありませんが、安全のために操作前に必ず停止状態を確認しましょう。

2. 水抜き栓を閉める

給湯器の下部や屋外の配管にある水抜き栓を閉め、給水側から水が流れ込まないようにします。

住宅によっては屋内の元栓を閉める場合もあるため、設置位置を確認してから作業しましょう。

3. 湯抜き栓を開ける

給湯器本体の下部にある湯抜き栓を反時計回りに回して開き、内部や配管に残っているお湯を抜きます。バケツやタオルを用意しておくと、水がこぼれても安心です。

4. 室内側の蛇口を開ける

キッチンや浴室などの給湯側の蛇口を開け、配管内の残り水を排出します。

混合栓タイプの場合は「お湯」と「水」の両方を開いておくと、配管の残水をしっかり抜けます。

5. 水が完全に出なくなったら湯抜き栓を閉める

お湯の出が完全に止まったことを確認したら、湯抜き栓をしっかりと閉めます。

閉め忘れると通水時に水漏れの原因になるため、確実に締め切っておきましょう。

6. シャワーホースや給湯配管も確認

シャワーホースには水が残りやすいので、ホースを床に下げて中の水を抜きます。

屋外の露出配管部分は外気で凍結しやすいため、タオルや断熱材を巻いて保護すると安心です。

水抜き時の注意点

水抜き時の注意点

水抜きの作業時は、場所に限らずいくつか注意点があります。注意点を踏まえて適切に作業できなければ、水抜きの効果も薄く水道管凍結リスクは軽減されません。

状況を悪化させないためにも、以下の点は注意してください。

蛇口は中途半端に開けない

水抜き時に蛇口を中途半端に開けると、内部の水がすべて抜けきらず凍結してしまうおそれがあります。

蛇口をしっかりと開くことはもちろん、蛇口を開いた後に水抜き栓を閉めて、内部に水が残る事態を回避しましょう。

作業後は水抜き栓を完全に閉める

水抜き作業後は、水抜き栓を完全に閉め切ってください。水抜き栓を開けたまま放置すると、水の逆流による栓の故障・パッキンの破損などのリスクが高まります。

凍結を確認したら業者に相談する

水抜きをしようと蛇口を回す、もしくは見た目の時点ですでに凍結していることを確認した場合は、すぐに水道修理業者に依頼してください。

放置したままでいると内部の凍結が進行して、氷の膨張によって水道管破裂のおそれがあります。

日当たりがよく、すぐに気温上昇が期待できる箇所であれば自然解凍を試みてもよいですが、寒冷地では自然解凍するのもかなり時間がかかります。

破裂して漏水などの二次被害が起こる前に、水道修理業者に急ぎ修繕してもらいましょう。ただし、集合住宅の水道管で凍結した場合は、独断で業者を呼ばずにまずは管理会社へ連絡してください。

アパート・マンションでの水抜きの実施のポイント

アパート・マンションでの水抜きの実施のポイント

集合住宅では、戸建てと異なり配管の構造や水抜き栓の位置が複雑な場合があります。

特にアパートやマンションでは、共用部を通る配管や他の住戸と連結しているケースも多く、誤った操作をすると他の部屋に影響を与えることがあります。

以下のポイントを確認してから作業を行いましょう。

水抜き栓が特殊な位置にあることが多い

アパートやマンションでは、水抜き栓が玄関脇のメーターボックスやパイプスペース(PS)内など、共用部分に設置されていることが多いです。

住戸内に設置されていない場合もあるため、まずは設置場所を確認し、操作方法を把握しておきましょう。

上下階に影響することがある

集合住宅では、上下階で配管がつながっていることがあり、1戸の水抜き操作が他の住戸に影響を及ぼす場合があります。

自分の部屋だけを止水したつもりでも、別の住戸の水が止まることがあるため、操作前に管理会社や大家へ相談しておくと安心です。

旅行や長期不在時は別手段を選択する

長期不在にする場合、水抜きせずに放置すると凍結や水漏れが起こるリスクがあります。

ただし集合住宅では、水抜き操作を個人で行えないケースもあるため、管理会社に水抜き対応を依頼するか、凍結防止用の不凍液を使用するなど、別の対策を検討しましょう。

水抜き後の復旧手順

水抜き後の復旧手順

水抜き作業が完了したあとは、再び水を使うために「通水(復旧)」の手順が必要です。

誤った順番で水を流すと、水が出ない・空気が噛む・給湯器が正常に作動しないといったトラブルの原因になります。

以下の手順で、正しく通水作業を行いましょう。

  1. すべての蛇口を閉めているか確認する
  2. 給湯器の湯抜き栓を閉める
  3. 水抜き栓を開く
  4. 蛇口をゆっくり開ける
  5. 水の出方を確認する

それぞれ詳細を解説します。

1. すべての蛇口を閉めているか確認する

水抜き作業中に開けたままの蛇口があると、通水時に勢いよく水が噴き出すことがあります。

キッチン・洗面所・浴室・屋外蛇口など、すべての蛇口が閉まっているかを確認してください。

2. 給湯器の湯抜き栓を閉める

給湯器の水抜き作業を行っていた場合は、湯抜き栓をしっかり閉めます。開けたままだと通水時にお湯が漏れ出すおそれがあるため、確実に締め切ってから次の工程に進みましょう。

3. 水抜き栓を開く

水道メーター付近や屋外の水抜き栓を開き、配管内に水を流します。

ハンドルを「通水」または「出る」の方向(反時計回り)に回し、最後まで開け切るのがポイントです。

4. 蛇口をゆっくり開ける

配管内に空気が溜まっているため、最初に水を出すと「ゴボゴボ」という音がしたり、水が跳ねたりします。少しずつ蛇口を開け、安定して水が出始めたら全開にしましょう

5. 水の出方を確認する

すべての蛇口から水がスムーズに出るかを確認します。

水が出ない・勢いが弱い・濁っている場合は、しばらく水を流して様子を見てください。

それでも改善しない場合は、配管の凍結や空気詰まりの可能性があるため、水道修理業者に相談しましょう。

水道管の凍結トラブルは業者も対応可能

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水道管の水抜きでよくある質問

水道管の水抜きはどのくらいの気温で必要ですか?
水抜きはどのくらいの頻度で行えばいいですか?
水抜き栓がない家ではどうすればいいですか?
集合住宅(アパート・マンション)でも自分で水抜きできますか?
水抜き後に水が出ないときはどうすればいいですか?