水道局指定工事店とは?依頼するメリットや水道業者選びのポイント

2024/06/16

2024/09/13

本記事では水道局指定工事店とはどのようなものなのか、わかりやすく解説しています。

水道局指定工事店として認められるにはどのような基準を満たす必要があるのか、利用するメリットなども紹介。認定を受けた事業者ができることなどについても解説していますので、業者選びの参考にしてください。

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水道局指定工事店とは

水道局指定工事店とは?

水道局指定工事店とは、水道法に基づき各水道事業者(水道局)から給水装置工事を適切に施工可能であると認められた事業者のことです。正式名称としては、「指定給水装置工事事業者」と呼ばれています。給水管の新設・改造・修繕、水栓の設置・増設・撤去など、水道局の配水管から蛇口に至るまでの給水装置工事が可能です。

指定を受けるには事業所ごとに国家資格である「給水装置工事主任技術者」を置くことや、機械器具の保有など、国で統一された一定の基準を満たすことを必要とします。

指定給水装置工事事業者は5年ごとに各水道局での更新が必要であり、更新申請を適切に行わないと指定が失効します。更新自動ではなく、申請書類の提出や更新手数料(1万円程度)の納入が必要です。水道局は更新時に、水道法に規定する指定の基準に適しているかを確認する仕組みとなっているのです。

水道局指定工事店(指定給水装置工事事業者)の指定基準

水道局指定工事店(指定給水装置工事事業者)の指定基準

水道局指定工事店に指定され、許可を受けるためにはいくつか条件を満たす必要があります。

事業所ごとに給水装置工事主任技術者(国家資格)を選任

水道局指定工事店になるためには、事業所ごとに給水装置工事主任技術者を選任することが義務付けられています。給水装置工事主任技術者とは、水道法に基づく国家資格であり、給水装置工事に関する高度な知識と技術を有していることが求められます。

この資格を取得するには、3年以上の実務経験を積んだ上で、筆記試験に合格する必要があります。給水装置工事主任技術者は、工事の技術面における管理や作業員への指導監督を行う重要な役割を担っており、その存在が水道局指定工事店の技術力の高さの裏付けにもなっているのです。

給水装置工事に必要な機械器具を保有

水道局指定工事店になるためには、水道法施行規程で定められた機械器具を保有していることが条件の一つとなっています。

具体的には、以下のような機械器具が必要です。

  • 管の切断用の機械器具:金切りのこ等
  • 管の加工用の機械器具:やすり、パイプねじ切り器等
  • 接合用の機械器具:トーチランプ、パイプレンチ等
  • 水圧テストポンプ

登録申請や更新の際には、これらの機械器具の種類や名称、数量などを申告する必要があります。自治体によっては実際に申請したものが揃っているのか、現物確認が行われることもあります。

機械器具は、給水装置工事を適切に行うために不可欠なものばかりです。水道局指定工事店は、これらの機械器具を揃えていることで、給水装置の新設や修繕、改造工事などを確実に実施できる環境が整っていると認められるのです。

一定の欠格要件に該当しないこと

水道局指定工事店になるためには、水道法に定められた以下のような欠格要件に該当しないことが求められます。

  • 過去に水道法違反で罰金刑以上の刑に処せられていないこと
  • 指定を取り消されてから2年以上経過していること
  • 給水装置工事の事業に関し不正または不誠実な行為をするおそれがないと認められること

これらの欠格要件は、水道局指定工事店の信頼性と適格性を確保するために設けられている要件です。このような条件に該当する事業者は、水道局指定工事店への登録を認めないルールとなっています。

水道局指定工事店に依頼するメリット

水道局指定工事店に依頼するメリット

水道局指定工事店に依頼すると、どのようなメリットがあるのか、それぞれポイントに分けて解説します。

信頼できる技術力が担保されている

水道局指定工事店は、水道法に基づいて各自治体の水道局から指定を受けた業者です。指定を受けるためには、給水装置工事主任技術者という国家資格者を配置し、厚生労働省令で定められた機械器具を備えるなど、厳しい基準をクリアする必要があります。

水道局指定工事店は、水道工事に関する高い技術力と専門知識を有していることが公的に保証されているのです。給水装置工事主任技術者が工事作業員への指導・監督を行うため、安心して工事を任せられます。高い技術力と確かな判断力によってトラブルの原因を的確に判断し、適切な対処が期待できるでしょう。

適切な工事と料金設定で安心感をもって利用できる

水道局指定工事店は、水道局の指導の下で料金設定がなされているため、適正な価格で工事を依頼できます。トラブルのリスクが少なく、信頼できる業者として水道局から指定を受けているので、安心感をもって利用することができるのが大きなメリットといえるでしょう。

ただし水道局指定工事店だからといっても料金は一律ではなく、それぞれで設定されているため確認は必要です。価格の透明性は高い傾向にありますが、なかには高額な料金設定となっている事業者もあります。事前見積もりを活用し、比較検討することをおすすめします。

給水管の工事など高度な工事に対応可能

水道局指定工事店には、給水装置工事主任技術者という国家資格を有する専門家が在籍しているため、給水管の新設や交換、水道メーターの設置など、高度な技術を要する工事に対応することができます。一般の工事店では扱えない水道局の配水管に直結するような工事も、指定工事店であれば問題なく施工可能です。

また、指定工事店の技術者は定期的に研修や講習会に参加し、最新の知識をアップデートしているので、常に適切で安全な工事や作業を提供できます。万が一工事に不備があった場合も、水道局との連携で速やかに対処してもらえる点なども大きな安心材料となるでしょう。

水道局指定工事店と非指定業者の違い

水道局指定工事店と非指定業者の違い

水道局指定工事店と非指定業者では、対応できる工事内容に違いがあります。具体的にどのような違いがあるのか解説します。

対応できる工事施工の範囲が異なる

水道局指定工事店は、給水管の新設・改造・修繕・撤去など、水道局が管理する給水装置に関わる工事を行うことができます。一方、非指定業者は蛇口やトイレタンクの部品交換など、末端の設備のみ対応可能で、水道管の交換を伴う修理などは対象外です。

下水道工事においても、指定工事店は排水設備の新設や増設、撤去や構造変更に関する施工や作業を請け負えますが、非指定業者は対応できません。水道局指定工事店は水道工事全般を網羅的に施工できるのに対し、非指定業者は軽微な修繕等に限られるのです。

料金設定の適正さに差がある

水道局指定工事店は、水道局の管理下にあるため料金設定が適正である傾向にあります。一方、非指定業者は技術力や料金設定が業者ごとにバラバラで、料金設定が不透明で適正価格かどうかの判断が難しいのが現状です。水道局指定工事店は、料金が適正であることが認定の条件になっているため、利用者は安心して依頼できます。

料金相場と比較しても極端に安すぎたり高すぎたりすることはなく、非指定業者に比べて適正な価格設定となっています。トラブルを避けるためにも、料金設定が明確で信頼できる水道局指定工事店を選ぶことがポイントです。

正式な書類の発行ができるかどうか

水道工事の際に必要な各種書類は、指定工事業者のみ作成可能です。非指定業者では正式な手続きが進められない場合があります。水道局指定工事店は、水道法に基づいて各種申請に必要な書類を作成することができます。例えば、水道工事を実施した証明書や、漏水により高額となった水道料金を調整(減額依頼)するための書類などです。

一方、非指定業者はこれらの正式な書類を発行できません。トラブル時の手続きがスムーズに進められるよう、書類の発行が可能な水道局指定工事店に依頼することをおすすめします。万が一トラブルが発生した際にも、水道局に相談しやすいというメリットがあります。

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水道局指定工事店認定の水道業者選びのポイント

水道局指定工事店認定の水道業者選びのポイント

水道局指定工事店として認められている業者のなかから、適した業者を選ぶための選び方のコツやポイントを紹介します。

水道局指定工事店か確認する

水道局指定工事店は一定の基準をクリアしており、適切な工事と料金設定が期待できます。水漏れやつまりに関する修理は信頼できる水道局指定工事店に依頼することが重要です。水道工事を依頼する際は、水道局指定工事店かどうかを確認しましょう。水道局のWebサイトで指定工事店の一覧を公開しているので、そちらを参照するのがおすすめです。

非指定業者であるからといって悪質業者や違法業者ということではなく、末端の設備の修理であれば問題なく依頼することは可能です。ただし水道局指定工事店のみが認められている水道工事を行うことはできないため、作業の途中で対応範囲外だとわかった場合には、あらためて水道局指定工事店への依頼や相談が必要になります。トラブル解決のためには、高い技術力を持つ指定工事店に依頼したほうがスムーズで安心であるともいえるのです。

ただし水道局指定工事店だからといって過信はできません。業者選びでは指定店であるかの確認に加え、実績や見積もりの比較、対応の良さなどを総合的にチェックするのがポイントです。

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実績や創業からの経過年数をチェック

水道局指定工事店を選ぶ際は、業者の実績や創業からの経過年数を確認することが重要です。長年の実績がある業者は、様々な水道トラブルに対応してきた経験とノウハウを蓄積しています。また、創業から長い年月が経過している業者は、多くの顧客から信頼を得て事業を継続してきた証でもあります。

水道局指定工事店は5年ごとに更新が必要となるため、指定業者として長らく営業を続けている業者はそれだけでも信頼度が高くなります。業者の公式ホームページなどで、施工事例や創業年数をチェックし、実力と信頼性の高い水道局指定工事店を選ぶのもおすすめです。

見積もりを複数社から取り比較検討する

水道局指定工事店は、水道局などの監視の目がある分、料金設定が適正であることが多いです。しかし一律の料金設定ではないため、なかには高額な料金設定となってしまっている工事店などもあります。

適正料金でサービスを提供する工事店か見極めるためにも、1社の見積もりだけでなく、複数の水道局指定工事店から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較検討することが重要です。見積もりは無料で行っている業者が多いので、できるだけ多くの見積もりを集めましょう。料金の安さだけでなく、作業内容の説明の丁寧さや対応の良さなども考慮して、総合的に判断するのがおすすめです。

電話応対や見積もり相談時の説明が丁寧かどうか

道局指定工事店を選ぶ際は、電話での問い合わせ対応や現地での説明の丁寧さがポイントになります。初回の電話で、担当者が親切に対応し、質問にも分かりやすく答えてくれるかを確認しましょう。

また、実際に現地に来た際の作業内容や見積りの説明が、専門用語を使わずに丁寧で分かりやすいかもチェックが必要です。トラブルの原因や修理方法について、しっかりと納得のいく説明を受けられるかどうかで、信頼できる業者かを判断することができるでしょう。

アフターフォローの充実度を確認

水道修理は完了しても、その後にトラブルが発生するケースがあります。こうしたケースにも安心して相談できるよう、アフターフォローが充実している水道局指定工事店を選ぶことが重要です。

具体的には、無料の点検サービスや長期の修理保証があるかどうかを確認しましょう。万が一の不具合にも迅速に対応してくれる体制が整っているかをチェックすることで、安心して修理を任せられる業者を見つけることができます。

また、修理後のメンテナンス方法をアドバイスしてくれるなど、きめ細やかなサポートを提供している業者も優良といえるでしょう。

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水道局指定工事店に関するよくある質問

水道局指定工事店とはどのような業者ですか?
水道局指定工事店に依頼するメリットは何ですか?
水道トラブルの相談は水道局指定工事店に限った方がよいのでしょうか?