トイレの止水栓が回らない！トラブル原因と応急処置の方法を紹介

トイレの止水栓が回らない主な原因4選

トイレの止水栓が回らない原因として、主に以下4つが挙げられます。

• 長期間未使用による固着
• ハンドルや内部部品の劣化・破損
• 水道管の凍結
• 内部の水圧が高い

それぞれの原因について詳しく紹介します。

長期間未使用による固着

止水栓を長期間回さず、かつ止水栓本体や周辺を日々手入れしていない場合は、先端にあるスピンドルという部品にサビや汚れが蓄積します。

これによりスピンドルが固着してしまい、力を入れてもネジ・ハンドルを回すことができなくなるのです。

またスピンドルだけでなく、長期間の放置はネジ部分がサビるおそれもあり、あらゆる箇所の固着が原因で止水栓が回せなくなります。

固着が原因であれば力づくで回ることもありますが、止水栓本体・部品の破損も招くため危険です。

応急処置次第で解決できるケースも多いため、落ち着いて適切な方法で対処を進めてください。

ハンドルや内部部品の劣化・破損

止水栓のハンドルや、パッキンなどの内部部品が劣化・破損している場合、これが原因で止水栓が回せないケースもあります。

たとえばパッキンの場合、しばらく止水栓を回していないと密着して固くなり、回せないこともあるのです。

この状態で強引に回すと部品の破損を招き、漏水などのリスクも高まります。ハンドルや内部部品が劣化・破損している場合は、応急処置や業者依頼で交換を実施しましょう。

水道管の凍結

水道管が凍結していると、止水栓が固まって回せなくなる可能性が高いです。屋内トイレの水道管は屋外に比べると凍結しづらいものの、急な冷え込みなどで氷点下4℃を下回ると凍結は始まります。

凍結した止水栓は自力で回すのが困難で、無理に回そうとすると破損リスクが高まります。水道管の凍結は、以下のような方法で対処可能です。

• ドライヤーの温風をゆっくりと当て続ける
• ぬるま湯をかける
• 時間をかけて自然解凍する

室内の温度が一向に上がらない場合、自然解凍にはかなりの時間を要します。

ドライヤーやぬるま湯を使う方法が効果的ですが、誤った使い方は水道管の破裂を招くため注意してください。

内部の水圧が高い

給水管内部の水圧が高まっていると、止水栓が回らないおそれがあります。

水圧は周囲の配管工事で変動したり、集合住宅の場合は周囲の部屋のトイレ利用状況に応じて変化することがあり、水圧の高いタイミングでは止水栓のハンドルが固いことがあるのです。

この場合は水圧が下がるのを待つか、タンク内の水を一度空にするなどの対策によって止水栓を回せる場合があります。

急ぎで対処が必要な場合は、業者への依頼を検討しましょう。

止水栓の種類と回し方

トイレに設置される止水栓は、主に以下の3種類です。

• 内ネジ式
• 外ネジ式
• ハンドル式

内ネジ式

内ネジ式の止水栓は、壁付けタイプの止水栓で採用されるケースが多いです。溝部分が本体に埋まっており、時計回りで閉まる、反時計回りで開きます。

マイナスドライバーを差し込んで回すのが一般的ですが、力が入りづらく、上手に回さなければ溝が変形しやすいデメリットがあります。

水栓ドライバーなどの専用工具を使用するか、無理に回さず業者を呼んで対応してもらいましょう。

外ネジ式

外ネジ式の止水栓は、トイレで広く採用されるタイプです。

突起にマイナスの溝が入っており、内ネジ式と同じく時計回りで閉まり、反時計回りで開きます。

内ネジ式よりもマイナスドライバーで回しやすいですが、難しい場合は専用工具などを使用しましょう。

ドライバーがない場合は、10円玉などの硬貨も代用可能です。

ハンドル式

蛇口が付いたハンドル式はキッチン・洗面台に多いですが、トイレに設置されるパターンもあります。

蛇口をひねって回すだけのため操作は簡単で、回らない場合はゴム手袋などを装着した手であれば力も加えやすいです。

ただし、力づくで作業するとハンドルや内部部品の破損リスクも高まるため、応急処置は慎重に進めなければなりません。

止水栓が回らない時の応急処置方法

トイレの水が止まらない状態で修理に取り掛かるのは危険です。止水栓が回らない時は、以下の応急処置方法を実践してください。

水道の元栓を閉める

トイレの止水栓が回らなくても、水道の元栓を閉めることでトイレへの給水は停止します。

元栓の場所は建物によっても異なりますが、それぞれ以下のような場所に設置されています。

建物	元栓の設置場所
戸建て	敷地内地面に埋まっているメーターボックス内
アパート	駐車場等の共有スペースにあるメーターボックス内
マンション	玄関横にあるパイプシャフトの扉の中

アパートでは全戸の元栓が1箇所にまとめて設置されるケースが多いため、誤って違う部屋の元栓を触らないよう注意が必要です。

また、元栓は部屋の水道全体を制御しているため、閉めている間は水まわり設備すべてで水を使えなくなります。

水道の元栓を閉める場合は事前に利用を済ませておき、その後の使用予定にも余裕を持たせておきましょう。

急なトラブルへの対処で元栓を閉めた場合は、業者を呼んで迅速に解決してもらうことをおすすめします。

専用工具を使用する

マイナスドライバーなどの工具を使っても回らない時は、専用工具の利用も試してみましょう。

たとえば、ハンドルの突起部分を挟んで回せる「ウォーターポンププライヤー」や、通常のドライバーよりも幅が広い「水栓ドライバー」などは止水栓を回すのに効果的です。

長期間未使用で固着している場合、これら専用工具の利用で解決する場合があります。

ただし、誤った利用や力づくで無理に回そうとするのは危険で、止水栓が破損するおそれもあるので注意してください。

油をさす

固着している止水栓は、潤滑油の役割を果たすものをさすことで回る場合もあります。

止水栓に使う際におすすめなのが、水栓用のシリコングリスです。

ホームセンターやECサイト等で販売されている、水栓用のシリコングリスであれば止水栓に使用できます。

事前に止水栓のサビ・汚れを布で拭き取ってから、各製品の使用方法を守って塗布してください。

止水栓が回らない時の注意点

止水栓が回らない時は、いくつか注意点があります。誤った対処は止水栓の破損や漏水トラブルの拡大など、さまざまなリスクを招きます。

以下の点に注意しつつ応急処置を進めてください。

無理にネジ・ハンドルを回さない

止水栓のネジ・ハンドルは無理に回さないよう気をつけてください。

ネジ・ハンドルを力づくで回すと破損につながり、止水栓や付近の配管全体を交換する事態に発展しかねません。

原因が長期間未使用による固着であっても、無理に回すことは内部部品を破損させる可能性が高いです。

ある程度力を込めてもうまくいかない場合は、専用工具や潤滑油の利用、業者依頼などを検討しましょう。

トイレを使わないタイミングで作業する

止水栓が回らない時はいくつか応急処置を実践する必要がありますが、その作業時はトイレを利用できません。止水栓が回ると水の供給が止まり、トイレが流せなくなるからです。

タンク内に残っている分は多少流れるものの、急に水がなくなってトイレットペーパーや排泄物をつまらせるリスクもあります。

作業をする際は、必ずトイレを使わないタイミングに限定してください。

自力作業が困難であれば業者に依頼する

どうやっても止水栓を回せない場合は、無理に自力作業を進めずに業者を呼んでください。

トイレのつまり・漏水トラブルなどは時間経過によって症状が悪化しやすいため、早めの対処が求められます。

業者を呼んで解決してもらうことで、床・壁への浸水などのトラブルを未然に防止でき、結果的にかかる費用も抑えられるケースが多いです。

業者依頼時は、水道局指定工事店や利用者の口コミが良好など、質の高いサービスを提供する優良業者を探してください。

トラブル時に備えて、以下の記事を参考に優良業者を押さえておきましょう。

止水栓が回らないトラブルの予防法

止水栓が回らないトラブルは、日々の生活である程度の予防が可能です。

必要な場面で止水栓を正しく回せるように、以下の予防法を実践しておきましょう。

定期的に止水栓を回しておく

固着を防ぐためには、定期的に止水栓を回しておくのも効果的な予防法です。サビや汚れが固まらなくなるため、トラブル時でも回しやすくなります。

年に3〜4回程度を目安に止水栓を完全に閉めて、その後全開に回して固着を防止しましょう。

この時、止水栓がどの程度閉まっているのか事前に覚えておけば、元の状態に戻しやすいです。

サビ取り剤などでメンテナンスをする

ネジ・ハンドルは手入れをしなければ徐々にサビが発生するため、サビ取り剤などでメンテナンスするのもおすすめです。

定期的に止水栓を回す予防法と合わせて、サビ取り剤を使用してください。

サビ取り剤は止水栓周辺の汚れを除去した後、綿棒を使って可動部分に塗布しましょう。その後、止水栓のネジ・ハンドルを回してサビ取り剤を馴染ませます。

年に1〜2回メンテナンスを実施することで、サビによる回しづらさはかなり改善できます。

止水栓本体・部品を交換する

トイレの止水栓自体がかなり古い場合、ネジ・ハンドルや内部の部品が経年劣化するので、定期的な操作や清掃を行なっても固着を防ぐのは困難です。

そのまま放置しても解決はせず、急なトラブル時に止水栓が回せず被害が拡大してしまうため、本体・部品を交換するのが望ましいです。

トイレの止水栓は、内部のパッキン等の部品交換のみであれば約8,000円、本体の場合は10,000〜12,000円ほどで交換が可能です。

現在の規格と同じものを用意できれば自力作業も可能ですが、知識がない人が実施するのはリスクもあるため、水道修理業者に依頼するのが安全です。

依頼分の追加費用はかかるものの、確実かつ迅速に設置してもらえます。

トイレの止水栓が回らないトラブルはプロの業者にも相談

トイレの止水栓が回らないトラブルは、無理に自分で対処しようとせずプロの業者に相談することも大切です。

業者選びにお困りの方は、水道局指定工事店の「水廻り修理サポートセンター」におまかせください。

対応エリアには最短30分で駆けつけ可能、止水栓が回らず解決できない急なトラブルでもスピード解決します。

修理料金は相場に見合う明朗会計、時間外料金や見積もり・出張費などの諸経費は無料のため、費用が不安な方でも安心です。

トイレ以外の水まわりトラブルについても、お気軽にお問い合わせをお待ちしています。

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