マンションやアパートで発生する漏水の原因！水漏れ対処法や費用負担
マンションやアパートで発生する漏水トラブルの原因や、漏水が発生した場合の対処法について解説します。
修繕費用負担者が誰になるのか判断する基準やルールなどについてもお伝えしています。
マンションやアパートでの急な水漏れトラブル時はもちろん、いざというときのための知識としてもぜひチェックしておいてください。
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この記事の目次
マンションやアパートで発生する漏水トラブルの原因
マンションやアパートなど集合住宅で発生する漏水トラブル。
その原因は人為的なものと、設備の故障や劣化などによるものとで大きく分かれます。
マンションで起こる漏水の原因を知ることは、その後の対応や費用をだれが負担すべきか？という点にも大きくかかわってきます。
まずは、マンションやアパートで起こる漏水の主な原因から紹介します。
入居者の使用に問題があって起こった水漏れ
洗濯機や洗面、キッチンや浴室、トイレなど、室内（専有部分）にある水回り設備からの水漏れが大きな原因となることがあります。
多くの場合、以下のように入居者の使い方に問題があって起こるケースがほとんどです。
- シャワーや蛇口の締め忘れ
- トイレや浴室のつまりがもとで水があふれて階下へ伝った
- 洗濯機のホースが外れていることに気づかず排水
- ベランダの排水溝の掃除ができておらず水が溜まって漏水
- 食洗器の故障による漏水
- 水に気をせずに長期間家を空けたことによる水道管の破裂
すぐに気が付けば、被害は室内だけにとどまることもあります。しかし長時間気づかずにいたり外出中にトラブルが発生したりすると、階下の居室まで水が及び、被害が大きくなることもあるのです。
水まわり設備の老朽化が原因で起こる水漏れ
賃貸アパートやマンションなどに備え付けられている水道設備（水回り設備）の老朽化や劣化が原因で、水漏れが発生することがあります。
- 水道設備のパッキンの劣化に伴う水漏れ
- 排水管の老朽化による破損が原因
- 長期間による排水の汚れの蓄積から発生したつまりに起因するもの
このように専有部分であっても、住人に非がない原因で水漏れが発生するケースもあるのです。
給湯管や給水管の不具合
築年数を重ねたマンションやアパートでは、給水管や給湯管などから漏水が発生することもあります。
給水管は各家庭に水を、給湯管は室内で使用するお湯を届けるための水道設備です。
住居部分のパイプシャフト内にある配管の場合、目視で漏れている個所を確認できることもありますが、壁の中や床下に配置されていることもあるため原因を突き止めるのが困難な場合もあります。
多くの場合、配管の劣化や歪みなどが原因で発生します。
亀裂や破損によって勢いよく水が漏れてしまうケースが多いため、漏水被害も大きくなりがちです。
排水管の劣化や不具合
排水管は各家庭で使用した汚水を下水まで届けるためのパイプのこと。
こちらも多くの場合、劣化が原因で漏水が発生します。
家庭で水を使用した際にのみ水が流れる仕組みのため、一気に水があふれることはあまり多くはありません。
しかし使用後の汚水などが漏れることとなるため、漏水時は悪臭などの二次被害が発生するなどの問題もあります。
給湯器の故障
各家庭に設置されている給湯器の故障により、水漏れが発生することもあります。
給湯器には耐用年数があり、点検やメンテナンスを怠ることでパーツの劣化などが起こり、水漏れへとつながる場合もあるのです。
劣化による損傷以外では、水抜き忘れなどによる凍結が配管や本体の破損につながる場合もあります。
このような場合は、水抜きを怠った住人に非があると判断される場合が多いです。
ベランダやバルコニーから雨水の侵入
ベランダやバルコニーにある排水ドレンがつまった状態だと、ベランダにたまった雨水が室内へと浸水してしまう場合があります。
またベランダの床や壁との設置面などに入ったヒビから建屋内に雨水が浸水し、漏水被害へと発展してしまう場合もあるのです。
住居につながっているため専有部分としてとらえられがちですが、ベランダは共用部分に分類される場所です。
修繕や費用負担等の話が出た場合は、その責任の所在についてしっかりと確認するようにしましょう。
修繕費用や調査費用の負担は誰が負う？
マンションやアパートなどの集合住宅では、漏水調査や修理・修繕にかかる費用をだれが負担するのかわかりにくい場合があります。
ここでは、一般的なマンションやアパートでの漏水トラブル時の修繕費用負担者について説明します。
詳しくは賃貸契約書や管理組合規定など、契約時にもらった書類などで確認するのが確実です。
賃貸物件や設備の老朽化が原因の場合
賃貸物件のトイレや洗面、キッチンなど水回りの設備は、管理会社や大家がメンテナンスも含めて管理することが義務付けられています。
このことから、老朽化などによって部品が劣化して起こった漏水などは、管理会社や大家が補償する必要があります。
原因がわからない段階での漏水調査においても同様です。
この場合、調査費用や修繕費用などは、管理組合や管理会社、大家などが加入している保険などで賄われるケースが多いです。
入居者の過失による漏水
入居者の過失によって起きた漏水トラブルについては、漏水の修理費用はもちろん、階下の居室に対する修繕費用や補償なども入居者の負担となります。
火災保険などで個人賠償責任保険（特約）に加入している場合は、階下の住人に対し家財の修理費用の補償が可能です。
居室のクロスなどの修繕には対応していませんが、加入している場合は特約の内容などを確認しておくとよいでしょう。
分譲マンションの専有部分で発生した漏水
分譲マンションの場合、居室の水道設備の不具合など専有部分に起因する水漏れは、入居者がその責任を負うこととなります。
シンク下や床下、壁の中にある給排水管などについても、共用菅までの間であれば「専有部分」に含まれるため、同様に修繕費用などを負担しなければなりません。
ただし分譲マンション管理組合向けの保険の中には、個人賠償責任保険の特約で専有部分の水漏れ補償なども受けられるケースもあります。
専有部分の責任の所在は入居者でも、修繕費用を手出しせずに済む場合もありますので、管理組合などに問い合わせや確認をすることが大切です。
共有部分で発生した漏水
マンションの屋上からの雨漏りや廊下部分からの水漏れ、ベランダなど共有部分で発生した漏水については、管理会社や大家、管理組合で対応します。
漏水調査や漏水修理などの手配や修繕費用についても、入居者が対応や負担をする必要はありません。
まれにベランダの責任の所在について、入居者と大家との間でトラブルになる事例もあります。
無用なトラブルを避けるためにも、事前に管理規定や契約書を確認しておくと安心です。
マンションやアパートで漏水は原因特定から対処
マンションやアパートで漏水が発生した場合、どのような場所から水が漏れているかによって対応が異なる場合があります。
まずは落ちついて適切な対処を行いましょう。
漏水の原因を確認
まずはどの部分からどのようにして水が漏れているのか、その原因を確認しましょう。
水漏れ個所や原因がわかったら、それ以上水が漏れることのないよう、止水栓を閉めておきます。
基本的に閉めるべき止水栓は水まわり近くのもので構いませんが、場合によっては水道の元栓を閉めておいた方が安心です。
床などが濡れている場合は、そのままにしておくと床がたわんでしまう原因にもなります。できるだけ早く雑巾などでふき取るなどの対処を行いましょう。
管理会社（管理組合）や大家などへ連絡
連絡時のやり取りで混乱やトラブルを招かないようにするためにも、あらかじめ賃貸契約書や管理規定に目を通し、自身がどのケースに当たるのか確認しておくことが大切です。
そのうえで賃貸マンションやアパートにお住まいの場合は、管理会社や大家などに水漏れが発生したことを報告します。
また分譲マンションの場合でも、管理組合などがあるかと思いますので、規定などに応じて連絡を入れましょう。
漏水調査や修理対応
管理規定や契約なように応じて、漏水調査や修理を行います。
多くの場合、以下のような対応となるケースが一般的です。管理会社などと相談の上、適切に対応しましょう。
- 原因不明の漏水：管理会社や管理組合で対応（業者の手配や修理依頼）
- 分譲マンション/専有部分の漏水修理：自身で水道修理業者を手配
- 賃貸マンション室内設備/老朽化によるもの：管理会社や大家が対応
- 賃貸マンション・使用者に非がある場合：管理会社等と相談の上対応
賃貸マンションなどの専有部分でのトラブルについては、住人に非がある場合でも管理人や大家が修繕の手配を行う場合があります。この場合、修繕費用などは後日請求となる流れが一般的です。
賃貸物件は、管理会社が大家の持ち物であるというのがその理由。水漏れの修理内容によっては、住人自らが水道修理業者を手配するよう伝えられるケースもあります。
いずれにせよ、業者の手配は費用負担の兼ね合いなどもあるため、自己判断で勝手に手配せず、管理会社や大家などと相談の上対応することが望ましいです。
マンションの水漏れ修理は水道修理業者に任せよう
分譲マンションなどで漏水トラブルが発生した際は、それ以上被害が拡大しないよう早急な対応が求められます。
少しでも自分で対応できそうにないと感じたときは、迷わず水道修理業者に相談しましょう。
水回りの不具合などによる漏水トラブルであれば、多くの場合即日で修理が完了します。
その他、漏水調査などにも対応してもらえますので、困った時は無理をせずに修理依頼をするのがおすすめです。
水回り設備の不具合による修理費用の相場は、以下が参考になります。
そのほかにも出張費や諸経費、材料費などが加算されることもありますので、必ず見積もり依頼をしてから修理をお願いするようにしましょう。
| 水漏れ箇所 | 修理費用相場 |
|---|---|
| 蛇口まわり | 10,000円～30,000円 |
| キッチンシンク下 | 10,000円～30,000円 |
| 洗面台下 | 10,000円～30,000円 |
| トイレ | 5,000円～50,000円 |
| 浴室 | 10,000円～60,000円 |
| 給湯器 | 5,000円～18,000円 |
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