嘔吐がトイレつまりの原因に?道具別の解消手順と正しい処理方法を解説
本記事では、嘔吐によるトイレつまりの原因と対処法を紹介します。
嘔吐物には未消化の食べかすや固形物、油脂などが含まれていることがあります。これらはトイレットペーパーのように水にほぐれやすいものではないため、そのまま流すとトイレつまりの原因になる場合があります。
また、ノロウイルスなどの感染症ウイルスが含まれることもあるため、処理の際は感染対策も必ず行いましょう。
結論は以下の通りです。これさえ押さえておけば、つまりを正しく解消できます。
- 【原因】固形物や油脂が残り、つまりの原因になる
- 【対処】嘔吐物を取り除き、少量ずつ水を流して確認する
- 【解消】ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使う
- 【NG】熱湯・薬剤・レバーの連続使用は避ける
- 【業者依頼】改善しない場合は専門業者へ相談する
本記事を読めば、嘔吐物によるトイレつまりの原因と解消方法を正確に理解し、安全に対処できます。
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この記事の目次
嘔吐物でトイレがつまる原因
嘔吐物でトイレがつまる原因は主に2つです。嘔吐物の性質を理解しておくことで、正しい対処ができます。
水にほぐれにくい固形物が含まれるから
嘔吐物には未消化の食べかすや固形物が含まれており、トイレットペーパーのように水にほぐれやすいものではありません。
通常の排泄物やトイレットペーパーは、トイレで流れることを前提にしています。一方、嘔吐物は消化が不十分な状態で出るため、食べかすや固形物がそのまま残っていることがあります。
水にほぐれにくい固形物が便器奥や排水管のカーブ部分に引っかかることで、つまりが発生する場合があります。大量に一度に流すと水量不足も重なり、深刻なつまりにつながることがあります。
油脂が排水管に付着しやすいから
嘔吐物には、食事に含まれていた油脂成分が残っていることがあります。
油脂は冷えると粘り気を増したり、排水管の内側に付着しやすくなったりします。
油脂が排水管に付着し、後から流れてくる排泄物やトイレットペーパーと絡むことで、つまりを悪化させる場合があります。特に冬場や深夜など、排水管まわりが冷えやすい時期は注意が必要です。
トイレで嘔吐した直後の正しい対処手順
トイレで嘔吐した直後にすぐレバーを引くのはNGです。以下の手順で対応することで、つまりの発生を防ぎやすくなります。
- 窓を開け、換気扇を回して十分に換気する
- マスクと使い捨て手袋を着用する
- 紙コップや柄杓などで嘔吐物をできる限りすくい取り、ビニール袋に入れる
- 残った嘔吐物をペーパータオルなどで取り除く
- 水位を確認しながら、バケツなどで少量ずつ水を流して状態を確認する
- 正常に流れたら、便器・床・壁などを次亜塩素酸ナトリウム液で消毒する
ノロウイルスなど感染症の可能性がある場合、アルコール消毒だけでは十分な効果が期待できません。嘔吐物を取り除いたうえで、次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤を適切に薄めて使用してください。
水を流した際に水位が上がる・流れが遅い・ゴボゴボと異音がする場合は、すでにつまりが発生している可能性があります。次のセクションで紹介する道具を使って解消してください。
嘔吐物によるトイレつまりの解消方法
つまりが発生している場合は、以下の道具や方法で解消を試せます。軽度のつまりはぬるま湯やラバーカップから試し、解消しない場合は真空式パイプクリーナーなどを使用してください。
ただし、固形物が奥に入り込んでいる場合や、水があふれそうな場合は無理に作業せず、専門業者へ相談しましょう。
ラバーカップを使う
ラバーカップ(スッポン)は、排水口に圧力をかけてつまりを解消する道具です。ホームセンターなどで購入でき、嘔吐物による軽度のつまりに最初に試しやすい道具です。
使い方は以下の通りです。
- 便器内の水位が高い場合は、あらかじめバケツなどで水を減らす
- ラバーカップのカップ部分を排水口にしっかり密着させる
- 柄をゆっくり押し込む
- 柄を勢いよく引き上げる
- 2と3を5〜10回ほど繰り返す
- 水が流れ始めたら、バケツの水を少しずつ流し入れて確認する
和式・洋式でカップの形状が異なります。購入時はトイレの形状とサイズに合ったものを選んでください。密着が不完全だと圧力がかからず、効果が出にくくなります。
真空式パイプクリーナーを使う
真空式パイプクリーナーは、ラバーカップよりも強い圧力をかけやすい道具です。ラバーカップで解消できなかった場合に試せます。
使い方は以下の通りです。
- 便器内の水位が高い場合は、あらかじめ水を減らす
- カップ部分を排水口にしっかり押し当てる
- ハンドルをゆっくり押し込む
- ハンドルを勢いよく引き上げる
- 3と4を数回繰り返す
- 水が流れ始めたら、バケツの水を少しずつ流し入れて確認する
カップと排水口のサイズが合っていないと十分な圧力がかかりません。アタッチメントの交換が可能な商品を選ぶと、サイズ調整がしやすいです。
ぬるま湯を流す
40〜60℃程度のぬるま湯を流し込む方法です。嘔吐物に含まれる油脂や汚れをやわらかくし、軽度のつまりをほぐせる場合があります。
使い方は以下の通りです。
- バケツにぬるま湯(40〜60℃程度)を用意する
- 便器内の水位が高い場合は、先に水を減らす
- 便器にぬるま湯を少しずつ流し入れる
- 30分〜1時間ほど放置する
- バケツの水を少しずつ流し入れて確認する
ぬるま湯を入れる際は、汚水が飛び散らないように注意しましょう。床や壁をビニールや新聞紙で養生してから作業すると安心です。
熱湯は便器のひび割れや排水管の変形につながる恐れがあるため、絶対に使用しないでください。必ず60℃以下のぬるま湯にとどめます。
重曹とクエン酸を使う
重曹とクエン酸が反応すると炭酸ガスの発泡作用が起き、軽度の汚れやつまりをほぐせる場合があります。道具が手元にない場合に試しやすい方法です。
使い方は以下の通りです。
- 重曹を計量カップ1/4程度、便器に入れる
- クエン酸を計量カップ1/2程度、便器に入れる
- 45℃程度のぬるま湯を少しずつ流し入れる
- 30分〜1時間ほど放置する
- バケツの水を少しずつ流し入れて確認する
重度のつまりには効果が出にくいため、ラバーカップと組み合わせて使うとよいでしょう。
塩素系漂白剤や消毒液と、クエン酸を同時に使用しないでください。有害なガスが発生する恐れがあるため、消毒作業とは必ず分けて行いましょう。
ワイヤーブラシを使う
ワイヤーブラシは、細長いワイヤーの先にブラシがついた清掃道具です。排水管の奥にあるつまりに届く場合があります。
ただし、使い方を誤ると便器や排水管を傷つけたり、つまりを奥に押し込んだりする恐れがあります。無理に差し込まず、軽度のつまりに限って慎重に使いましょう。
使い方は以下の通りです。
- 便器の奥へワイヤーをゆっくり差し込む
- つまりに当たったら、ハンドルをゆっくり回す
- 水が流れる音がしたら、ワイヤーブラシをゆっくり引き抜く
- バケツの水を少しずつ流し入れて確認する
家庭用(手動)は長さ5m程度のものが使いやすいです。勢いよく動かすと便器や排水管を傷つける恐れがあるため、必ずゆっくり操作してください。不安がある場合は、無理をせず専門業者へ相談しましょう。
ラップを使う
食品用ラップで便器全体を覆い、上から押さえることで排水口に圧力をかける方法です。ラバーカップが手元にない場合の応急処置として使われることがあります。
ただし、ラップが破れると汚水が飛び散る恐れがあります。また、水位が高い状態で水を流すと、便器からあふれる危険があります。基本的にはラバーカップや真空式パイプクリーナーを使う方が安全です。
試す場合は、以下の点に注意してください。
- 便器内の水位が高い場合は、先に水を減らす
- 便器全体に隙間なくラップをかける
- ラップを数枚重ね、破れにくくする
- 少量の水を流してラップが膨らんだら、手でゆっくり押さえる
- 汚水があふれそうな場合は、すぐに作業を中止する
温水洗浄便座や便座まわりの部品を無理に取り外す必要はありません。取り外しによる破損や水漏れのリスクがあるため、無理に作業しないようにしましょう。
針金ハンガーを使う
針金ハンガーを加工して、ワイヤーブラシの代用として使う方法です。緊急時に道具が手元にない場合の最終手段として考えましょう。
ただし、便器や排水管を傷つけるリスクがあるため、基本的には専用の道具を使うことをおすすめします。
成形方法と使い方は以下の通りです。
【成形方法】
- 針金ハンガーの肩の部分をペンチでカットする
- 先端を丸め、便器を傷つけにくい形に整える
【使い方】
- 丸めた先端を便器の奥へゆっくり入れる
- つまりに当たったら、軽く動かしてほぐす
- 水が流れ始めたら、バケツの水を少しずつ流し入れる
勢いよく動かしたり、奥まで無理に押し込んだりすると、排水管や便器を傷つける恐れがあります。少しでも不安がある場合は、使用を避けて専門業者に相談してください。
トイレで嘔吐した際にやってはいけないこと
つまりを解消しようとして行いがちな行為の中に、便器や排水管を破損させたり、状況を悪化させたりするリスクのある行為があります。以下の3点は避けてください。
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 熱湯を流す | 陶器製の便器がひび割れる恐れがある。排水管や樹脂部品を傷める可能性もある |
| トイレに不向きな薬剤を使う | 嘔吐物・紙類・固形物によるつまりには効果が期待しにくく、原因に合わない場合がある |
| つまったままレバーを何度も引く | 水位が上昇して便器から水があふれ、床が水浸しになる恐れがある |
熱湯を流す
熱湯をトイレに流すのはNGです。多くのトイレの便器は陶器製で、急激な温度変化によりひび割れや破損が起きる可能性があります。
また、排水管や樹脂部品が高温で傷む恐れもあります。
お湯を使う場合は、必ず40〜60℃程度のぬるま湯にとどめてください。
パイプユニッシュ等の薬剤を流す
パイプユニッシュなどの排水管用洗浄剤は、主にキッチンや洗面所の排水管に付着した髪の毛・皮脂・ぬめり汚れなどを想定した製品です。
嘔吐物・トイレットペーパー・固形物によるトイレつまりには、効果が期待しにくい場合があります。
尿石除去剤などの洗浄剤も、嘔吐によるつまりの解消には不向きです。原因に合わない薬剤を使っても、つまりが解消しない可能性があります。
つまった状態でレバーを何度も引く
排水管がつまった状態でレバーを繰り返し引くのはNGです。水位が上昇し、便器から水があふれて床が水浸しになるリスクがあります。
水が流れない・流れが極端に遅いと感じたら、すぐにレバーを引くのをやめ、今回紹介した解消方法を試してください。水があふれそうな場合は、無理をせず専門業者へ相談しましょう。
嘔吐後のトイレ掃除・消毒の方法
嘔吐後のトイレを正しく消毒しないと、感染症ウイルスが残留して二次感染を引き起こすリスクがあります。ノロウイルスなどが疑われる場合は、アルコール消毒だけではなく、次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤を適切に薄めて使用しましょう。
消毒液の作り方
消毒には次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤を使用します。市販品では「ハイター」「ピューラックス」などが該当します。
ただし、製品によって濃度が異なるため、必ず商品の表示を確認してください。以下は、家庭用塩素系漂白剤の濃度が約5%の場合の目安です。
| 使用箇所 | 濃度 | 作り方(5%漂白剤の場合) |
|---|---|---|
| 嘔吐物が直接付着した場所・物 | 0.1%(1,000ppm) | 水500mlに塩素系漂白剤10ml(ペットボトルキャップ約2杯)を入れる |
| 手すり・ドアノブなど周辺部 | 0.02%(200ppm) | 水2.5Lに塩素系漂白剤10ml(ペットボトルキャップ約2杯)を入れる |
塩素系漂白剤は、酸性洗剤やクエン酸と混ぜないでください。有害なガスが発生する恐れがあります。また、金属部分に使用した場合は、消毒後に水拭きして薬剤を残さないようにしましょう。
消毒の手順
- マスクと使い捨て手袋を着用する
- 嘔吐物をペーパータオルなどで外側から内側へ静かに拭き取る
- 消毒液を染み込ませたペーパータオルで便座・フタ・レバー・床・壁を拭く
- 消毒後は水拭きして漂白剤を除去する
- 使用したペーパータオルや手袋はビニール袋に入れ、口を縛って廃棄する
- 作業後は石鹸でしっかり手を洗う
消毒液は皮膚に刺激があるため、必ず手袋を着用して作業してください。換気を十分に行った状態で作業し、小さなお子さんが誤って触れないよう保管場所にも注意しましょう。
トイレつまりを防ぐ!正しい嘔吐物の処理方法
つわりや胃腸炎など、繰り返し嘔吐する可能性がある場合は、事前に準備しておくことでトイレつまりを予防できます。
1. ビニール袋に嘔吐する
吐き気を感じたら、二重にしたビニール袋の中にタオルやキッチンペーパーを入れたものを使いましょう。
タオルやキッチンペーパーが水分を吸収し、液漏れを防ぎます。袋は二重にしておくと破れにくいです。
市販の「エチケット袋」も販売されているため、そちらを活用してもよいでしょう。
2. 袋の口をきつく縛って可燃ゴミに捨てる
嘔吐物を入れた袋は口をきつく縛り、さらに別のビニール袋に入れて二重に密閉してから可燃ゴミとして捨てましょう。
感染症が疑われる場合は、廃棄前に袋の外側や周辺を消毒し、自治体のルールに従って廃棄してください。
嘔吐物が手についた場合は、石鹸で十分に洗い流してください。
3. 嘔吐した周囲を消毒する
嘔吐物が飛び散った場合は、次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒液で消毒します。
便座・床・壁・ドアノブなど手が触れる箇所を重点的に拭き取り、消毒後は水拭きで漂白剤を除去してください。
まとめ:トイレつまりの原因を特定し、適切に対処しよう!
本記事では、嘔吐によるトイレつまりの原因と対処法を解説しました。
嘔吐物には未消化の食べかすや固形物、油脂などが含まれていることがあります。これらはトイレットペーパーのように水にほぐれやすいものではないため、トイレに流すとつまりの原因になる場合があります。
- 【原因】固形物や油脂が残り、つまりの原因になる
- 【対処】嘔吐物を取り除き、少量ずつ水を流して確認する
- 【解消】ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使う
- 【NG】熱湯・薬剤・レバーの連続使用は避ける
- 【業者依頼】改善しない場合は専門業者へ相談する
万が一つまりが発生した場合は、ラバーカップ・真空式パイプクリーナー・ぬるま湯などの方法で解消を試みてください。
熱湯・トイレに不向きな薬剤の使用や、つまった状態でのレバー連打は便器や配管を傷める可能性があるため避けましょう。
嘔吐後の掃除では、ノロウイルスなどの感染症対策として、アルコールだけで済ませず、次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒液を適切に薄めて使用することが大切です。自分での解消が難しい場合は、早めに専門業者に依頼することで被害を最小限に抑えられます。
嘔吐物でのトイレつまりでよくある質問
- 少量の嘔吐ならトイレに流しても大丈夫ですか?
- 賃貸物件で嘔吐物によるトイレつまりが起きた場合、誰が費用を負担しますか?
- つまりを解消した後、再びつまりやすくなることはありますか?
- 嘔吐後にトイレの臭いがなかなか取れません。どうすればよいですか?











